働き方に、ずっと違和感がありました
生活圏の変化、妊活、保護者対応、持ち帰り仕事など、
保育士を辞めたい理由はいくつもありましたが、
一番大きかったのは「働き方への違和感」です。
毎日笑いあり、発見ありの子どもたちと関わる時間は大好きでした。
でも、その裏にある働き方には、ずっとモヤモヤしていました。
時間外が「当たり前」になっていく日々
朝は子どもたちの遊びの環境を整えるため、
定時の30分前には出勤。(でもその時間は“時間外”には含まれません)
夜は、保育が終わってからが本番。
事務作業や行事準備、担任同士の打ち合わせ…。
気づけば2時間以上の残業が当たり前でした。
残業はすることがあるなら仕方のないことだとは思いますが何が許せないって
時間外手当が出るのは働いた分の半分以下。
「時間外申請が月20時間を超えると、園長に呼ばれて“効率よくやってね”と釘を刺される」
あなたが仕事を増やしてるんでしょ
と言いたい気持ちはぐっと我慢する日々…
副園長先生たちは、私達よりもさらに遅くまで残っていて、22時過ぎることも。
私の未来の姿はこれか…と。
保育の質を求められる今。子ども達のためには自分を犠牲にしなければ、よい保育はできない。
なんだか矛盾しているけど、それが“当たり前”の世界でした。
お昼休憩も、有給も、ほぼ存在しない
本来1時間あるはずの休憩も、
現実は事務仕事や電話対応で座る暇もないことが多く、
ゆっくりお菓子を食べながら休憩~なんて年に何回あっただろう…?という感じでした。
そして、有給休暇も取りづらい空気が常にありました。
年間20日もらえるはずの有給も、
最低ラインの5日+なんとか2日、とれればいい方。
退職を決意するきっかけになった出来事が
そんな中、あるできごとがきっかけで
「このままじゃダメかもしれない」と思うようになりました。
夫と結婚して1年目のこと。
夫方のおじいちゃんが亡くなったという連絡が入りました。
私は生前に一度しか会えておらず、
「せめてお葬式でお別れを言いたい」
「妻として少しでもお手伝いしたい」そう思い、園に休みを申し出ました。
すると、
「土曜出勤の代わりが見つかれば、休んでもいいよ!」との返答。
でも急な話で、みんなそれぞれ予定がある。
「誰も代われなかったら、私が代わるよ」と言ってくれる人もいたけれど、
結局は**誰かに我慢を強いることになるなら…**
と、私は出勤を選びました。
気にせずお願いすれば快く代わってくださったとは思いますが、私の性格上無理でした。
自分を優先できない働き方に、限界を感じた
夫も義両親も
「無理しなくていいよ」と優しく言ってくれました。
でもその優しさが、かえって胸に刺さって。
「この仕事を続けていたら、
これからも大切な場面を諦めることが何度もあるのかも」
そう思ったら、
今の働き方のままでは、自分の人生を大事にできない気がして、
退職を考えるようになりました。
今は、少し立ち止まる時間を過ごしています
もちろん、迷いがなかったわけではありません。
でも今は、一度立ち止まって、自分の気持ちに向き合う時間を選んでよかったと思っています。
がんばりすぎていた毎日から少し距離を置いて、
小さな癒しや、新しい発見を楽しめるようになってきました。
また保育の道に戻るかもしれないし、全然違う道を選ぶかもしれない。
でも、自分のための一度きりの人生。
**「自分の暮らしをちゃんと大切にしたい」**
という気持ちは、これからも大事にしていきたいと思っています🌿